2024年3月10日(日)礼拝説教「愛と喜びに生きる」ペトロ第一 1章6~9節 

「愛と喜びに生きる」ペトロ第一 1:6~9

ペトロ第一の手紙 1 章9節に「魂の救いを得ている」と書かれています。
これは、3節から記されていた、主イエスの十字架と復活によって、父なる
神は私たちを新たに生まれさせ、生ける希望に生きる者としてくださったと
いうことです。この魂の救いの恵みにあずかった者が、どのようにされてい
るのかが 6 節以下に記されています。
1.試練の中で喜びに生きる
真っ先に「大いに喜んでいる」と書かれています。信仰生活の特徴は喜びで
す。しかもそれは、「さまざまな試練で悩む」中での喜びです。試練に遭うと
信仰から離れてしまう人がいますが、聖書は試練で悩むことがあるとはっきり
言っています。しかし、そこで喜ぶことができるというのです。どうして喜ぶ
ことができるのでしょうか。それは金が火で精錬されて不純物が取り除かれて
純粋な金となるように、信仰も試練で精錬されて、その信仰がさらに純粋で磨
かれたものとされていくからです。
ローマ5章3~4節にこう言われています。「苦難が忍耐を生み、忍耐が品
格を、品格が希望を生む」。苦難は苦しかっただけで終わらず、そこに新たな
ものを生み出すというのです。しかしそれは、自動的に生み出されるものでは
ありません。「神様、助けてください、乗り越える力を与えてください、立ち
向かう勇気を与えてください」と祈るとき、神様がそこに働いてくださるので
す。そして、再びキリストが現れるとき、「称賛と栄光と誉れ」とをもたらす
のです。ここには、二つの意味があると思います。一つは、私たちがキリスト
の栄光をほめたたえるということです。そしてもう一つは、キリストが私たち
に栄光の冠をかぶせてくださるということです。
2.愛し、信じ、喜ぶ
「あなたがたは、キリストを見たことがないのに愛しており、今見てはいな
いのに信じており」とありますが、これはペトロが驚いて書いているのだと思
います。ペトロは3年半、主イエスと生活を共にしました。それなのに、主イエ
スが捕らえられたとき、主イエスのことを知らないと言って裏切ってしまった
のです。ところが、主イエスと会ったことのない人たち、しかも信仰に導かれ
てまだ数年の人たちが、主イエスを愛し、信じ、喜んでいる姿に驚いているの
です。十字架と復活の恵みによって「魂の救い」を得ているということがどん
なにすごいことかということです。
主イエスを愛するとは、(1)同じ志。(2)喜び。(3)もっと知りたいという願いを
持つことだと言われます。主の愛に応えて、愛と喜びに生きていきましょう。