2024年5月12日(日)礼拝説教 「乳飲み子のように」 ペトロ第一2章1~3節

「乳飲み子のように」ペトロ第一 2:1~3
1.捨て去るもの

私たちは、キリスト者として何歳になっても成長していくことができます。
そのためには、まず成長を妨げるものを捨て去るようにと勧められています。
それは「一切の悪意、一切の偽り、偽善、妬み、一切の悪口」です。これらは
キリスト者としてのその人の成長を妨げ、兄弟姉妹としての教会の交わりを壊
し、教会の成長を妨げてしまいます。ですから、これらを捨て去ろうと勧めて
いるのです。
2.乳飲み子のように
しかし、これらのものはしぶといので、人間の力だけで捨て去ることはでき
ません。そこで、「生まれたばかりの乳飲み子のように、理に適った、混じり
けのない乳を慕い求めなさい」と勧められています。赤ちゃんがお母さんの乳
を飲んで元気に育つように、キリスト者は、理に適った、混じりけのない乳に
よって育てられていくのです。では、「理に適った、混じりけのない乳」とは、
何でしょうか。「理に適った」と訳されている言葉は、もともと「ロゴス」と
いう言葉から来た言葉で、大きく3つの意味があります。
1 言葉:「御言葉の乳」。2 理に適った:「筋道が通っている真理の乳」
3 霊(神の力):「神の力の乳」
聖書の御言葉は、理に適った、筋道が通っている真理の言葉であり、私たち
を生かす神の力の言葉です。
さらに「混じりけのない」と言われています。「混じりけのない」とは「偽
りがない」という意味です。神の言葉には偽りがありません。神様が約束され
たことは変わることがなく、必ず実現するのです。
私たちは、この神の言葉によって成長し、様々な苦難の中でも救われ、最終
的な救いの完成へと至ることができるのです。
3.主が恵み深い方だと
「あなたがたは、主が恵み深い方だということを味わったはずです」と言わ
れています。聖書を読んで、どんな味がするでしょうか。聖書を読んで、イエ
ス様が恵み深いお方だということを味わう、ここに大切な聖書の読み方があり
ます。
今日は「母の日」ですが、教会は「母なる教会」と言われます。母が新しい
命を生み出し、養い育てるように、神の子は母なる教会の中で養い育てられる
のです。私たちは、教会の礼拝を通して御言葉の乳をいただき、そして互いに
祈り合い、助け合う交わりの中で成長していくことができるのです。