歴代誌下36章11~23節 説 教 「絶望の中の希望」
「絶望の中の希望」歴代誌下 36:11~23
イスラエルの国はソロモンの子、レハブアムの時代に二つに分裂していまい
ます。北王国はイスラエル王国と呼ばれ、10 の部族によって構成されました。
南王国はユダ王国と呼ばれ、ユダ族とベニヤミン族によって構成されました。
南王国の方がダビデ王朝を継ぎましたが、北王国の方はクーデターによって王
朝が次々に変わり、紀元前 721 年にアッシリアによって滅ぼされます。南王
国ユダは、ダビデの家系が継承されていきましたが、紀元前 587 年、バビロ
ンによって滅ぼされます。ダビデが王となったのが紀元前 1000 年頃といわ
れているので、400 年以上続いたダビデ王朝はここに終焉の時を迎えました。
北王国で活躍した預言者は、エリヤ、エリシャ、アモス、ホセアなど、南王国
で活躍した預言者は、イザヤ、エレミヤ、ヨエル、ハバククなどの預言者たち
でした。
§1.国が滅びた理由
イスラエルの民の姿がこのように記されています。1主の目に悪とされるこ
とを行った。2主の言葉の前にへりくだらなかった。3強情。心を頑なにする。
主に立ち帰らない。4神殿を汚す(偶像礼拝)。
主はそのような民に対しても、なお憐れみ、彼らに御使いを日々繰り返し使
わされたのですが、民は、神の使いを弄(もてあそ)び、その言葉を侮り、預
言者を嘲笑しました。その結果、ついに国は滅び、多くの人々がバビロンに捕
囚となって連れて行かれてしまったのです。
§2.絶望の中の希望
エレミヤは、70年後に、再び帰って来ることができると預言していました。
「あなたがたのために立てた計画は、私がよく知っている。―主の仰せ。それ
はあなたがたに将来と希望を与える計画であって、災いの計画ではない」(エ
レミヤ29:11)。バビロン捕囚という厳しい生活の中でイスラエルの民は悔い
改めに導かれ、主に立ち帰ります。そのとき、バビロン捕囚は災いではなく、
新しい道が開かれる場となるのです。
事実、捕囚から70年後、バビロンはペルシャに滅ぼされ、イスラエルの民は
国に帰る道が開かれるのです。
§3.私たちへのメッセージ
1私たちの中に、主の御心を痛めるような言葉や行動や思いがないでしょう
か。もしあったら悔い改めましょう。
2苦難の中に宝が隠されていることを信じましょう(ローマ5:3~4)
3神の愛が注がれていることを感謝しましょう(ローマ5:5)