「私は主、あなたの神」出エジプト 20:1~2
私たちは、神の国の完成を目指して歩む神の民です。その私たちが、どのよ
うに歩んでいったら良いのかを教えているのが十戒です。
1.なぜ十戒を学ぶのか
教会は、使徒信条と主の祈り、そして十戒を大切な文書として大事にしてき
ました。この3つの文書を三要文(さんようもん)と言います。使徒信条は「何
を信じるのか」、主の祈りは「何を祈るのか」、十戒は「いかに生きるのか」
を教えています。この3つが、キリスト者の骨格を作っていくのです。
2.私は主、あなたの神
十戒の前半は、神と人との関係、後半は人と人との関係が定められています。
ただし、十戒を「~してはいけない」という単なる道徳的な教えだと理解して
しまうと、とても窮屈になってしまいます。十戒の前文である、「私は主、あ
なたの神、あなたをエジプトの地、奴隷の家から導き出した者である」(出エジ
プト20:2)というこの御言葉がとても大切なのです。神は遠くから見ているお
方ではなく、奴隷となっていた民の苦しみをつぶさに見、そこから救い出し、
約束の地へと導き上ってくださるお方です。それほどまでに民を愛し、「私は
あなたの神だ」と言ってくださるのです。その神が「あなたがたがこのように
生きることが本当の意味で祝福の道なのだ」と言って示してくださったのが十
戒です。十戒は救いの条件ではなく、救われた者の感謝の生き方です。
3.主イエスの贖いによって
ところが、イスラエルの民はこの教えを守ることができませんでした。自分
の力で神の戒めを守ることができる人は誰もいなかったのです。そこで、主イ
エスが来てくださいました。そして十字架と復活を通して、私たちを贖い、生
まれ変わらせてくださいました。こうして私たちは、喜びと感謝を持って神の
戒めに生きる者とされたのです。
ハイデルベルク信仰問答では、こう言われています。
問90 新しい人の復活とは何ですか
答 キリストによって心から神を喜び、また神の御旨に従ったあらゆる
善い行いに心を打ち込んで生きる、ということです。
「生きているのは、もはや私ではありません。キリストが私の内に生きてお
られるのです」(ガラテヤ2:20)。キリストがさせてくださるのです。