2025年11月2日(日)礼拝メッセージ動画「新しく生まれる」ヨハネによる福音書3章1~8節 島津師

1.ニコデモ
主イエスの所にニコデモという人が訪ねてきました。彼はユダヤ人の指導者 で、今でいう国会議員の一人でした。また彼は、主イエスと対立していたファ リサイ派に属していました(7:50)。そして老人であったようです。その彼が 夜、主イエスのもとに来たのです。おそらく立場上、人に気づかれたくなかっ たのでしょう。そうまでしてでも、主イエスに聞きたいことがあったのだと思 います。それが何だったのかは、ここには書かれていません。しかし、この後 の主イエスの言葉から分かることは、彼は本当の意味で自分を支えてくれるも のを求めていたのではないかと思います。
2.神の国
主イエスはニコデモの求めを見抜かれて、「人は、新たに生まれなければ、 神の国を見ることはできない」と言われました。神の国とは、死んでから行く 天国という意味ではなく、「神の支配」ということです。神様がどんな時にも支 えてくださるところ、そこが神の国です。この神の国は、主イエスが来てくだ さったことによって始まっているのです。ハイデルベルク信仰問答では、「生 きるにも死ぬにも、あなたのただ一つの慰め(支え)は何ですか、という問い に対して、「わたしの真実な救い主、イエス・キリストのものであることです」 と答えています。ここに、真の支え、平安と喜びに満ちた神の国があるのです。
3.神の国に入るには
  主イエスは「新たに生まれなければ」と言われました。このことが理解でき なかったニコデモに、主イエスはさらに言われました。「誰でも水と霊から生 まれなければ、神の国に入ることはできない」。水は洗礼の水を、霊はその時 に注がれる聖霊を意味します。洗礼を受けるとき、主イエスの十字架と共に古 い私は死に、復活された主イエスと共に神の子としての私が新たに誕生します。 こうして、私たちは神の国に入れていただくのです。 風は目には見えません。しかし風が吹いたということは、風の音で分かりま す。風と霊とは、聖書では同じ言葉です。私たちは、聖書を通して聖霊の音(声) を聞くことができます。主イエスが洗礼を受け時、聖霊が鳩のように降り、「こ れは私の愛する子、私の心に適う者」という声がありました。聖霊は、私たち にも「あなたは神の子だ」と語りかけてくださるのです。