「異邦人の光」使徒 13:42~52
バルナバとパウロは、キプロス島での伝道の後、ピシディア州のアンティオ
キアに行って伝道しました。彼らはまずユダヤ人の会堂に行って福音を語りま
した。
1.神の恵みの下に
パウロの説教を聞いて信じた人々に対して、パウロとバルナバは「神の恵み
の下に生き続けるように」勧めました。パウロが語った説教の中心は、主イエ
スの十字架と復活でした。主イエスはすべての人の罪を負って十字架につけら
れ、すべての人の罪が赦される道を拓いてくださいました。そして3日目に復
活され、信じる者に復活の命を与えてくださいました。パウロは、「信じる者
は皆、この方によって義とされるのです」(39)と語っています。義とされる
とは、その人の罪が赦され、その人は丸ごと、「神に受け入れられ、神の交わ
りの中に入れられる」という意味です。これは、信じる者に神が与えてくださ
る恵みです。ここから、喜びと感謝に生きる歩みが始まります。「この恵みの
下に生き続けるように」と勧められているのです。
2.異邦人の光
パウロの説教を聞いて信じる者が起こされましたが、反対する者たちもいま
した。ユダヤ人は、自分たちは選民であり、異邦人は神の救いから外れている
と考えていたので、「信じる者は皆」救われるという福音を受け入れることがで
きなかったのです。そこでパウロとバルナバは、「私は、あなたを異邦人の光
とし、地の果てにまで救いをもたらす者とした」(47,イザヤ49:6、ルカ2:32)
という御言葉に導かれ、「私たちは異邦人の方へと向かいます」と宣言しまし
た。「異邦人の光」とは、主イエスのことを指していました。しかし、ここで
パウロたちは、主イエスの光を受けて、自分たちも異邦人の光として、地の果
てまで福音を届ける使命が与えられてると受けとめたのです。ここに、教会の
使命があります。
3.喜びと聖霊に満たされ
迫害が激しくなり、パウロたちはこの町にいることができなくなりました。
しかし、残された「弟子たちは喜びと聖霊に満たされて」いました(52)。弟子
たちとは、パウロたちの伝道によって主イエスを信じた人たちです。困難な状
況の中で、聖霊は、困難に負けないで喜びに生きる教会を生み出したのです。