2025年7月20日(日)礼拝説教「回心」使徒言行録 9章1~9節 島津師

「回心」使徒言行録 9章1~9節

教会を激しく迫害していたサウロ(パウロ)が、キリストによる救いを伝え
る伝道者へと変えられました。彼は、どのようにして変えられたのでしょうか。
1.迫害者サウロ
彼は自分を「律法の義に関しては非の打ちどころのない者」だったと言って
います(フィリピ3:6)。彼は律法を守り、熱心に聖い生活をすることに努めて
いたのです。その彼にとって、キリスト者たちが「律法を守ることによって救
われるのではなく、救い主イエス・キリストを信じることによって救われる」
と伝えていることに我慢がならなかったのです。これでは、ユダヤ人がずっと
大事にしてきた律法が軽んじられ、神に選ばれた民であるという民族の誇りが
失われてしまうと思ったのです。ですから彼は教会を激しく迫害し、ダマスコ
に行って、そこにいるキリスト者たちを捕まえようとしたのです。
2.天からの光
ダマスコに近づいたとき、突然、天からの光が彼の周りを照らし、サウロは
地に倒れてしまいました。そして「サウル、サウル、なぜ、私を迫害するのか」
という声を聞きます。彼が「主よ、あなたはどなたですか」と聞くと、答えが
ありました。「私は、あなたが迫害しているイエスである。」彼は、本当に驚
いたと思います。自分はキリスト者を迫害していたと思っていたが、それはイ
エス・キリストご自身を迫害することだった。そして、十字架で殺されたと思
っていたイエスが、キリスト者たちが伝えている通りに復活された、そして今、
私に現れた。自分が正しいと思っていたことが間違っていた、ということに直
面したのです。彼は、これまでエリートの道を歩んできました。挫折したこと
もなかったことでしょう。その彼が倒されたのです。
3.彼は今祈っている
主イエスは彼に、「立ち上がって町に入れ。そうすれば、あなたのなすべき
ことが告げられる」と言われました。彼は、目が見えなくなっていました。そ
こで、人々は彼の手を引いてダマスコに連れて行きました。彼は三日間、目が
見えず、食べも飲みもしませんでした。その中で、彼は祈ったのです。彼は主
イエスのたとえ話に出てくるファリサイ派の人の祈りはしていても、徴税人の
祈りは知らなかったことでしょう(ルカ18:13)。神は砕かれた心からの祈り
を聞いてくださり、新しい歩みへと導いてくださいます(詩編51:19)。