2025年6月29日(日)礼拝説教「福音の力」使徒言行録 8章4~25節 島津師

「福音の力」使徒言行録 8章4~25節

教会に対する迫害が厳しくなり、エルサレムにいることができなくなった人
々は、行く先々で福音を伝えました。フィリポはサマリアに行って福音を伝え
ました。迫害によって、逆に福音は地方へと広がって行ったのです。
1.魔術からの解放
サマリアにシモンという魔術師がいました。彼は魔術を使って人々を驚かせ、
自分を偉い者のように言い触らしていました。しかし、フィリポが神の国とイ
エス・キリストの福音を伝えると、多くの人々が信じて洗礼を受けました。そ
して、シモンも洗礼を受けたのです。
現代でも、人々は星占いや手相や姓名判断等に影響されたり、力をもらうた
めにパワースポットと呼ばれるところに行ったりしています。神は一人ひとり
を愛しておられます。不幸な星の下に生まれた人などいません。どんな一日も、
どんな場所も、神様に祝福されています。父なる神は主イエスの十字架と復活
によって、悪の霊の力から私たちを解放してくださったのです。
2.サマリア人の救い
サマリアの人たちが神の言葉を受け入れたということを聞いたエルサレムの
使徒たちは、ペトロとヨハネを遣わしました。人々は主イエスの名によって洗
礼を受けていただけで、聖霊はまだ誰の上にも降っていませんでした。そこで、
二人が祈ると聖霊が降りました。これは何を意味するのでしょうか。当時、純
血を大事にするユダヤ人はサマリア人を軽蔑していました。サマリア人は、ユ
ダヤ人と外国の人との結婚によって生まれた人たちの子孫だったからです。ユ
ダヤ人キリスト者の中には、サマリア人が救われることに対して、疑心暗鬼な
人もいたのではないかと思われます。しかし、ペトロとヨハネが祈ったとき聖
霊が降りました。おそらく、ペンテコステの時のようなしるしが伴ったのでは
ないかと思います。こうして、サマリア人も救われるということが明らかにさ
れたのです。神様は、民族的な壁を越えて人々を救ってくださるのです。
3.悔い改め
シモンは、聖霊の力をお金で買おうとしました。聖霊の力を手に入れて、自
分が偉い者となりたいと思ったのです。それを見抜いたペテロは「この悪事を
悔い改め、主に祈れ」と告げました。福音は、シモンのような自分を誇る生き
方から、主を誇る生き方へと変えてくださいます。それが、福音の力です。