「心にかけてくださる神」ペトロ第一 5:5~7
1.長老と若い人たちへ
5章1節から長老への勧めの言葉が書かれていました。長老とは、年を取った
人という意味ではなく、今でいうと牧師、そして教会の役員を指す言葉です。
ペトロは教会の長老たちに、「あなたがたに委ねられている、神の羊の群れ
を牧しなさい」と言っています。羊飼いが羊を養い、育て、守るように、教会
の人たちを養い、育て、守りなさい、と勧めているのです。そして、(1)強制さ
れてではなく、自ら進んで(2)利得のためにではなく、本心から (3)支配しよ
うとせず、群れの模範になるようにと言っています。
そして、5節では「若い人たち、長老たちに従いなさい」と勧めています。こ
れは、何でも盲従しなさい、ということではなく、あなた方を愛し、あなたが
たの模範となるように努めている長老たちを信頼して、その指導に従いなさい、
と勧めているのです。こうして、麗しい教会が造られていくのです。
2.謙遜を身に着けなさい
「皆互いに」と言われています。長老たちも若い人たちも、皆互いに、とい
うことです。麗しい教会が造られていく鍵は、長老たちが高ぶらないで謙遜を
身に着け、若い人たちも高ぶらないで謙遜を身に着けることです。神様は、高
ぶる者を退け、へりくださる者に恵みを与えてくださいます。
謙遜を身に着けるために、大事なことは神様との関係において謙遜であるこ
とです。少年サムエルのように「主よ、お話しください。僕は聞いております」
と祈って、聖書を読みましょう。主は何を語りかけてくださっているでしょう
か。次の問いは、主の語りかけを発見するのに役立ちます。(1)父なる神、御子
イエス・キリスト、聖霊はどのようなお方か、何をしてくださっているか。(2)
こうしたら良いという勧めがあるか。(3)こうしたらいけないという戒めがある
か。このように聖書を毎日読んでいくとき、謙遜が身に着いていきます。
3.心にかけてくださる神
「天は神の栄光を語り、大空は御手の業を伝える」(詩編19:2)。どこまで
も広がる大空は、神様の御手がどんなに力強いかを示しています。ですから私
たちは、このお方の前にへりくだりましょう。神様は「しかるべき時(ちょう
ど良い時)」に高くしてくださいます。神様は私たちのことを心にかけ、心配
してくださっているのです。神様は空の鳥を養い、野の花を装ってくださるお
方です。ですから、思い煩いを主に委ねましょう。そして、「まず神の国と神
の義」とを求めて行きましょう。へりくだり、神の御言葉に従っていくとき、
神様は力強い御手で私たちを助け、導いてくださいます(イザヤ41:10)。