2024年8月18日(日)礼拝説教「苦難の中での勝利」ペトロの手紙第一 3章13~16節

「苦難の中での勝利」ペトロ第一 3:13~16

1.苦難
テレビのコマーシャルでは、「美味しいですよ」とか、「きれいになります
よ」などと言って、その商品を買ってもらおうとします。ところが聖書は、キ
リストを信じてクリスチャンになると苦しいことがありますよ、というのです。
宣伝としては上手でないかもしれません。でも、クリスチャンになった後で、
こんなはずではなかったということがないように、正直に、苦難があるという
ことをきちんと伝えているのです。そして、ここが大事な点ですが、苦難だけ
ではなく、その中で、素晴らしい喜びがあることを伝えているのです。
「義のために苦しみを受ける」とありますが、信仰ゆえの迫害が厳しかった
のです。今も、馬鹿にされたり、からかわれたりということもあるでしょう。
信仰のことだけではなくても、神様のために正しいことをしようとするときに、
それを妨げようとする力が働くのです。そのとき、「恐れたり、心を乱したり
してはなりません」と言われています。どうしたら、このように生きることが
できるのでしょうか。
2.キリストを主と崇める
その秘訣は、「心の中でキリストを主と崇める」ことです。イエス様は言わ
れました。「あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。私
はすでに世に勝っている」(ヨハネ16:33)。このとき、イエス様は捕らえら
れ、十字架に付けられる時が迫っていました。この最大の苦難の中で、「すで
に世に勝っている」と言われたのです。勝利の先取りです。私たちが苦難の道
を歩むとき、このイエス様が共にいてくださるのです。このお方がすべてを治
めていてくださると信じ、「キリストを主と崇める」のです。ここに、恐れた
り、心を乱したりしないで歩んでいく秘訣があります。
3.弁明できる備え
私たちが苦難の中でも恐れずに希望をもって生活しているとき、「どうして
そのような生き方ができるのですか」と質問してくる人がいます。そのときに、
説明できる準備をしておきなさい、と勧められています。イエス様は、十字架
と復活によって私たちの罪を赦し、神の子とし、永遠の命を与えてくださいま
した。ですから、私たちはどんなときにも希望をもって歩むことができるので
す。私たちに与えられているこの希望を、自信をもって伝えましょう。それは、
私が偉いという自信ではなく、イエス様がすべてを成し遂げてくださっている
という確信からくる自信です。この恵みを、上から目線ではなく、「優しく、
敬意をもって、正しい良心で」伝えましょう。聖霊が助けてくださいます。