「神の前で生きる」ペトロ第一の手紙 3章1~7節
1.夫に従いなさい
この手紙が書かれた当時、妻の立場はとても弱かったそうです。そして、妻
だけがクリスチャンになり、夫は信じようとしないばかりか、妻の信仰に反対
するということもあったようです。そのような状況の妻に対して、ペトロは「自
分の夫に従いなさい。いやいやではなく、自分の意志で従いなさい」と勧めて
います。いくら言葉で信仰のことを伝えても相手は聞く耳を持たないから、生
き方によって神様を信じる素晴らしさを伝えなさい、というのです。こうして、
今まで反対していた夫も神様を信じる者されるようになるのです。
では、そのような生き方とは、どのような生き方なのでしょうか。
2.神を畏れ敬う生き方
それは、どんな時も神の前で生きていることを覚え、「神を畏れ敬う」生き
方です。
(1)神を畏れ敬う生き方は、「柔和で穏やかな霊という朽ちないものを心の内
に秘めた」生き方となります。柔和とは、力づくではなく、やさしさに生きる
人ということです。イエス様は柔和な方でした(マタイ11:29)。疲れた者を
やさしく包み、安息を与えてくださるお方です。神を畏れ敬う者に、神様は柔
和の霊を与えてくださいます。
(2)神に望みを置く生き方です。サラは年を取って子どもを産むことができる
年齢ではなくなったとき、「主にとって不可能なことがあろうか」(創世記
18:14)という御使いの言葉を聞きました。初めはそれを信じることができま
せんでしたが、夫のアブラハムと共に「望みえないのに望みを抱いて信じ」(ロ
ーマ4:18)ました。神を畏れ敬う人は、希望に生きる人です。
(3)「何事も恐れない」生き方です。神を畏れる時、人を恐れることから解放
されるのです。
夫は妻のこのような振る舞いを注意深く見ていて、やがて、神様がおられる
ことに気づくようになるのです。
3.祈り
クリスチャンの夫に、「妻を…命の恵みを共に受け継ぐ者として尊敬しなさ
い」と勧められています。妻は夫の所有物と思われていた時代に、聖書は、夫
と妻は神の前に、等しく尊いというのです。夫が妻をないがしろにしていたら、
祈ることができなくなります。家庭も教会も、一緒に祈ることができるという
関係が大切です。神を畏れ敬う生活は、祈り(礼拝)の生活です。私たちはこ
こで正され、赦され、新しい力をいただくのです。